全館空調の家の月々の電気代は?

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全館空調の電気代の相場

全館空調の家における電気代の相場はいくらくらいでしょうか。まず例として、40坪の家に4人家族で暮らす場合の電気代の差を見てみましょう。

比較条件 エアコン(4台分) 全館空調
稼働時間 18時間9か月 24時間365日
電気代/年 約13万円 約10万円

このように、エアコンだけを使っている家と全館空調の家を比べてみると全館空調の家の方が約3万円も年間の電気代が安いとされています。

12か月で割るとエアコン4台の場合は1か月あたり約1.1万円、全館空調の場合は約8千円となりますので、1か月あたりの電気代を比べると全館空調の家の方が約3千円も安いという結果が出ています。

このことから「全館空調の家の電気代が高い」というのはイメージだけであって、必ずしもそうではないということがよくわかります。

何故全館空調は電気代が高いといわれるのか?

それではなぜ「全館空調の家は電気代が高い」と言われているのでしょうか。主な理由としては大きく2つあります。

1つ目は「家全体の温度管理をすることから、空調を効かせる範囲が広い」という点が挙げられます。空調を効かせる面積が広ければ広いほど電力が必要になりますので、その分電気代が上がる、というイメージです。

2つ目は「24時間365日稼働させるため、家に人がいない時の電気代が無駄に感じる」です。全館空調は住人が出かけている間も稼働し続けますので、人がいない間の稼働で無駄な電力を消費するというイメージがあります。

これら2つの理由を踏まえると、空調が非効率的であるために電気代が高くなるのだろう、という想定が働くものと考えられます。

全館空調で電気代を抑えるには?

電気代がかかりそう、というイメージを持たれがちな全館空調の家において、電気代を抑えるためには以下のようなポイントがあります。

電気代を節約したいがために風量を「弱」に設定する人は多いのではないでしょうか。しかし弱風の設定では設定温度に達するまでに時間がかかってしまうため、室内温度を効率的に維持することができなくなってしまいます。

非効率な状況が続くと、無駄な電気を消費してしまい電気代が高くなってしまう恐れがあります。しかし風量を自動運転に設定すれば、最も効率のよい形に自動で設定してくれるので、電力消費を抑えながら室温を快適に保てます。

また、全館空調の家には天井吹き出し方式・壁掛けエアコン方式・床下冷暖房方式の3つがありますが、小屋裏に設置した空調設備に繋がっているダクトから室内全域に空気を送る天井吹き出し方式にすることで、室内温度を効率的に保てます。最も効率的に全ての部屋を空調できるという特徴のある方式であり、低コストの商品も多いため、天井吹き出し方式を選ぶことがおすすめです。

さらにそれに加えて構造そのものを断熱性や気密性の高い住宅にすることで、より効率的な温度維持が可能になります。全館空調を高品質なシステムで対応したとしても、家そのものの性能が低ければ外気の影響を受けてしまい、冷暖房の効率が悪くなってしまいます。全館空調を取り入れてその効果を最大限に得るためには、住宅そのものが高断熱・高気密であることが必要だと覚えておきましょう。

全館空調の電気代についての疑問

全館空調の電気代については、以下のような疑問もよく挙げられます。

全館空調の家は「全館空調」というその名の通り、住宅内すべてに空調を効かせることで効率的に温度維持を図るシステムです。そのため基本的には部屋ごとの温度設定をすることはできません。とはいえ適正な温度設定を行うことで、暑がりの人や寒がりの人であっても快適に過ごせる室温を維持できるでしょう。

また、全館空調の家であったとしても家そのものに対する日当たりも影響します。エアコンの機能としては通常のエアコンと変わりがありませんので、家自体の日当たりが悪ければ電気代は高くなるでしょう。もちろん日当たり以外にも住宅そのものの断熱性が機密性のほか、住んでいるエリアなどによっても暖房効率は大きく変わってきますので、さまざまな要因を考慮する必要があります。

そしてどれくらいの稼働が経済的なのかという点についてですが、基本的には24時間つけっぱなしがよいとされています。エアコンは設定温度に到達するまでの稼働に多くの電力を使いますので、オンオフを繰り返して激しい温度変化を発生させるより一定の室温をキープさせる方が経済的になります。

時間によって設定温度を変えたり風量設定を自動運転にする、予約機能をうまく使うなどといったことができると、より効率的・効果的に全館空調を使いこなすことができるでしょう。

まとめ

全館空調の家は「電気代が高い」というイメージを持たれがちですが、ここで解説した通り必ずしも高くなるとは限りません。むしろうまく使いこなすことができると、エアコンのみを稼働させるよりも経済的になるでしょう。しかし間違えた使い方で長時間稼働させて非効率になると、より多くの電力を消費してしまう可能性がありますので、その点には注意が必要です。

住宅そのものの性能をしっかりと高断熱・高気密にしたうえで、効率的な使い方をすることができると、快適な空間を経済的に実現できるでしょう。

もし全館空調の家に興味をお持ちの方は、ぜひその効果を一度体験してみることをおすすめします。モデルルームや展示場など、住宅の性能も含めて体験できる場所は多くありますので、ぜひ探してみてください。

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